書籍・雑誌

2009年7月10日 (金)

『蓼喰う虫』を読む

蓼喰う虫 (新潮文庫)

蓼喰う虫 (新潮文庫)

著者:谷崎 潤一郎

蓼喰う虫 (新潮文庫)

蓼喰う虫、を読んだ。

谷崎文学、読みながらまだるっこしさに「ふぁ~」と幽体離脱しそうになるのだが、これは好きだと思った。

本をひっくり返すと書かれあるのこと――耽美的、悪魔的とまでいわれた従来の作品傾向から一転し、日本的女性美や趣味生活に目を向け始めた時期の特異作――と。

確かにちょっと、とっつきやすい??

主人公が妾をつれている義父と愉しむ文楽の場面、特に小春(心中天網島の??)の表現がいい。小春は、ピーターパンに出てくるフェアリー(ティンカーベル??)のようだ、と。元禄のころにいきていたのであろう小春のような女性、そのころの人が理想とする美人は容易に個性を現さず、慎み深い女であったであろう、からこの人形の小春こそ日本人の伝統の中にある「永遠女性」のおもかげではないのか――ちょっと端折りましたけども、いやぁ~シビれちゃいました。

これでどんどん、小春に興味が湧いてきます。

ところで仮面夫婦のように過ごしている主人公と妻。いよいよ別れることを決心して妻の父に告げたものの、説得を試みられるわけですが、父が娘を連れ出すのが京都の老舗、『瓢亭』。おおお~って思いましたよ。このころからあるんだぁ~(って、もっと古くからあるでしょうが…)って感慨深い。この頃の時代の人たちなんだって思うと、登場人物が実に生き生きしてきますよね~

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2009年1月21日 (水)

巨匠・松本2代表作

「推理小説好き」と公言していながら松本清張で腰を据えて読んだ記憶があるのって、『黒革の手帖』くらい…ってありえねぇだろ、みたいな。

で、取り急ぎ手にしたのが『点と線』と『ゼロの焦点』

点と線 (新潮文庫)――を読み進めていくうち、話の展開にわくわくしながらも悲しい想いが胸に去来した。なぜならこの作品で有名なアリバイトリックは、この情報過多で便利な世界に生きている私たちにとっては易々と思いついてしまうであろうからくりだからだ。たぶん、皆がおよそ想像したとおりに話が進んでしまうであろう。そんな現実が悲しかった。

だからこそ、当時、こんな方法を投げかけられた読書はどんな風にこの本を読んだのだろうか、という思いをめぐらせると楽しい。目を丸くしたのかな? 度肝を抜かれた感じ? そういう意味では、“社会派ミステリー”の一番最初の原点を「あ~私はいま手にしているんだなぁ」っていう感慨はある。ここが出発点となって派生していったものがたくさんあるんだろうなぁ~と。

小説の舞台背景は古くはある、(主な連絡手段として“電報”が用いられていたりするので。今なら家電、携帯、メールなどで事が済んじゃうものね)けれど、読んでいてそれほど古臭くも感じないところが不思議だ。それも登場人物が生き生きとしていて魅力あるからかもしれない。

特に三原警部補と鳥飼重太郎との書簡のやり取りが、いい。丁寧過ぎるほど丁寧で長ったらしくはあるのだが、互いの立場と年齢差をも超えた妙な親しみ、情を感じるし、後に残る余韻も深い。

点と線 (新潮文庫)

著者:松本 清張

点と線 (新潮文庫)

ゼロの焦点 (新潮文庫)

お次はこっち。こちらは最初から不気味です。なにしろ新婚一週間で夫が失踪しちゃうんですから。おまけに失踪の真相がなんにも想像つかないまま、怪しい行動が露呈するばかりで、解決の芽を先に先に摘ままれるように、どんどん人が死んでっちゃうんですから。

周りは一見、親切な人ばかりだが、疑えば誰もかれもがどこか怪しい。もう主人公とともに誰を信用していいのか、分からなっちゃった。

途中から、さすがに疑うべき人は一人だと気づくわけですが、(あっだから“焦点”なのかcoldsweats01?) そこにたどり着くまでは相当な疑心暗鬼になりました。冷静に考えれば、誰を疑うべきかもっと早くに想像できそうなものですけどね、かき回されたな~おもろかった。

ゼロの焦点 (新潮文庫)

著者:松本 清張

ゼロの焦点 (新潮文庫)

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2009年1月19日 (月)

くまのがっこう@gnza

ブロンズ新社さんから「くまのがっこう絵本原画展」の案内状をいただいたので、会場の松屋銀座に行ってきた。

たぶん、リサとガスパールの絵本を持っている関係で案内状が送られてきたのだろう。だからごめんなさい…、「くま~」絵本の存在は知っていたけれど、読んだことはなくて。でもかわいらしさにそそられて、行ってみたのでした。

そしてすっごくかわいくて、すっごく良かった!

くまのがっこう (PICT.BOOK) Book くまのがっこう (PICT.BOOK)

著者:あだち なみ,あいはら ひろゆき
販売元:ブロンズ新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Dvc000032「くまのがっこう」は絵が“あだち なみ”さんで文が“あいはら ひろゆきさん”、なんだそうな。

あだちなみさんは多摩美・グラッフィックのご出身なのだとか。だからだね~! 主人公の女の子、ジャッキーのお洋服、お部屋のファブリックやクローゼットの中、おうちの冷蔵庫の中まで色使いがとってもかわいい! 絵本のどこのシーンを取り出しても隅々まで隙のないくらいかわいかった~♪ デザイナー目線、というんですかね。

学校の全景(だとおもうのだけど)が、すごくちんまり描かれていて、これまた小さな額に入れられているのがなんだかすごぉ~く可愛くって、自分の家にアートとして飾りたくなっちゃっうほど。これが売り物だったら「欲しいな~」と思っちゃうほど。余白がいいんですよ、また。絵本の世界だけに収まらない完成度っていったらいいんでしょうかね。

一目でファンになっちゃって携帯のストラップ、ポストカードの綴り、めいっこにハンドタオルなどグッズを買ってきちゃった。もちろん絵本もちゃんと読もう(集めよう)と思いました。

来ていらした方はやはり絵本でファンになった方が断然多いようでしたが、水彩ののり具合も気持ちいい。家族連れが多い中でも印象が深かったのは、子供さんがファンなだけじゃなくて、お母様もファンらしいってこと。女性が好きそうな世界観ですもんね。

絵のタッチが洗練されつつも、すごくかわいらしく色使いが綺麗で、文章も「あーあったあった、そういうとき…」ってゆう自分の小さい時とジャッキーを重ね合わせちゃうエピソードが多いっぽい感じ。いい絵本は大人が読んでも癒されるし、子供のうちのこういう本に出会ったら感受性が磨かれそう。自分も絵本作家になってみたい、まさにこういう人に! みたいな憧れをいだきそうだもん。

8枚つづりのポストカード、めくっているだけでかわいいんだが、どこに飾ろうかな~♪ って今、悩んでるところ。

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2008年4月19日 (土)

ネコに金星

買っちゃいましたheart04 チョーきゃわいいいい~んheart04

ネコに金星―ニッポンの猫写真集 Book ネコに金星―ニッポンの猫写真集

著者:岩合 光昭
販売元:日本出版社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

朝起きたらテーブルに、岩合さんの写真集の記事が載っているページが拡げてあって。「とっ飛んでる~heart04heart04」みたいな。次の日、ふと他の写真も載っていないか? と思ってamazonを見ていたら、即買ってた…。見つけて3秒でカートyenを「ポチっとな」してた。

表紙もキュートだが、中をめくったら塀の上に悠然としているこの子の写真がありまして、「ああ、飛ぶビフォア・アフターだわ」とニンマリしちゃった。

catにゃんこはフォトジェニックですよねhappy01

Img_4513岩合氏には当然劣るのですが、まぁちゃんのここ数日のにゃんこ写真を~

Img_4514_2にゃんが木のまたでうろうろしてたので、「どうしたの? 降りられなくなったのぉ~?」と近づいていったら、なんなくピョ~イと降りました。

くそぉ~ネコめheart02

Img_4515ミケミケが2匹で寄り添ってたのでカメラを構えたのに、一匹は逃げちゃいまして、その代わり茶トラちゃんが登場。

見てます見てます。じぃぃ~と見てます!!

逃げた三毛にゃも側にあった木に隠れて木陰からジーと見てた。

何もしないってば~

Img_4507

広場をさくさく歩いてきたにゃんこ、カメラを構えたところ足早に逃ッ

Img_4508完全無視。

でもかわいいから許すheart04

悠然と歩きさるこの後姿!!

しっぽに貫禄があります。

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2008年4月18日 (金)

ハプスブルグの終焉

母校の中学では水曜日に一般向けの開放図書室をやっている。母校に足を踏み入れられるのが嬉しくて、ふらりと寄ってみた。生徒用の図書室ではなく、一教室を開放しているだけなのだが絵本から伝記から雑学から小説まで、種類は割りと多岐に渡っていた。

一駅二駅とはいえ市立図書館まで足を向けるのが大変な小さいお子さんがいるママさんや年配の方に重宝されている様子だ。

私もエリザベートの本を見つけたので借りてきた。皇妃エリザベートではなく孫娘のほうの。本そのものも分厚いのだが内容そのものもかなり重かった。読みにくい内容ではないのだが、なにしろ二次世界大戦の前後や欧州の動乱期が描かれているので、さらりと書かれてあるものの読み飛ばしてしまいたくなるほど心にぐっと迫ってくる内容もある。

話はエリザベートの父、ルドルフ皇太子が情死(暗殺ではなく?)するに至った経緯から始まっている。父であるヨーゼフ皇帝は十分に精力的だし若い皇太子に王位を譲るわけなく、力を持て余してのらくらしたプレイボーイ皇子? と今までは思っていたのだが、洞察力にすぐれ、なかなかの文章力を持った好青年だったようだ。ルドルフの章を読んでいると、父親の勤勉さと母親のロマンチックな性格を併せ持っていて、ゆえに葛藤も多かったのではないかと窺い知れる。一気にルドルフに興味が湧いた。

さて肝心のヒロイン、エリザベートですが…表紙に実際の写真が使われていますので噂通りの美貌の持ち主だったことは納得です。そこはやはりマリー・アントワネットと血続きの人で、美貌の王妃の孫ってことですから、ねぇ。

しかし…本を読むにつれ、どこか好感を寄せられない人物だという感が否めない。

エリザベート〈上〉―ハプスブルク家最後の皇女 (文春文庫) Book エリザベート〈上〉―ハプスブルク家最後の皇女 (文春文庫)

著者:塚本 哲也
販売元:文藝春秋
Amazon.co.jpで詳細を確認する

何でかな~と考えているんですが、やはりどっか何かが“欠けている”人だと思えるからかもしれない。王宮育ちのせいなのか、複雑な生い立ち(?)のせいなのか、私が庶民だからやはり深層まではたどり着けないせいなのか。

例えば芯が強いというよりも、「我が強いだけじゃね?」みたいに思えるんだよね。文章で表面だけを読んでいるせいなのかもしれないけど。

貴賎結婚のくだりもそうだ。

彼女が一目ぼれをする軍人オットーとの結婚。向こうも好感は抱いていただろうが、互いに相思相愛で純愛を貫いた訳ではないのだ。彼女が「どうしても彼と結婚したい」と言いはり、皇帝に何とかしてと泣きついて叶っただけ。皇帝の命により結婚できただけ。オットーの気持ちは関係ねぇのかよ、みたいな。最初は穏やかで幸せな結婚生活だったようだが、だんだんすれ違いが生じてくる。長い間で夫婦間にすれ違いが生じるのは起こり得るだろうが、勝手に好男子像を求めて「なんか思ってた人と違~う」と言い出しただけのように感じる。自分に見る目がなかっただけじゃないの? みたいな。皇位継承を退いたとしても、当然のようにエリザベートは皇帝の庇護を受けられるわけだし、溝は深まる一方でしょうねぇ。

まぁ初恋だったからそれもしょうがなかったとしても。

堂々と浮気にのめり込むっぷりもすごい。浮気しようがそれ自体はどうでもいいのだが、それゆえに傷つく人がいるっていう考えが抜け落ちているな気がするんですよね。例えば子供たち、とか。子供に対する愛情は申し分ない母親だったようですが、愛した男にかける情熱の発揮ぶりはそれ以上だったようで。

客観的に見れば母親としての愛情は十分にみえたとしても、子供たちにそれが伝わるかどうかは別ですからね。世間の同情を得られたとしても、子供たちがそれを受け入れていなければ、意味がない。堂々としてればいいってもんじゃない。そこらへんの愛情がエリザベート自身に感じられないで育ったのかもしれないが。父親の死の真相は知らされないし、母親はよそよそしかったでしょうし、祖母は旅先で暗殺されるし、祖父には溺愛されていただろうし。

後に生涯の伴侶となるペツネックも男前ですが、イケメン好き?

ペツネック氏と出会った頃はお互い破綻していながらも結婚していた。そのペツネックの奥さんにエリザベートが会いに行くところなんかは…理解不能でした。いつも自分の気持ちに正直で、ただ真っ直ぐなだけなの。死後、愛犬のシェパードを「道連れに」と頼むところも――気持ちとしてわからなくもないのだが――本気で獣医に道連れを頼むなんて…怒りで手が震えた。

こんなの本当の愛じゃない。究極の愛情と言わせたくもない。単なる独占欲だ。

本には他にも有名人もたくさん登場します。オーストリア王室の人だけではなく、ビスマルク、ヒトラー、スターリンなどの政治家も芸術家も。

精神分析学者フロイトのさわりが興味深かった。フロイトのファザー・コンプレックス概念はフランツ・ヨーゼフ皇帝を父親像として描かれたものらしい。さしずめエディプス・コンプレックスの概念はルドルフ皇太子から生まれたのか?

それにしても人間の征服欲や戦争によって、その国の建物や文化(有形無形・動産不動産)を含め、芸術品が壊されたり、強奪されてたりするあたりがもっとも辛い。殺戮と同じくらい罪深い。人の命と同じで一度壊してしまったらもう元には戻せませんからね。模造品はいくら作れても、時間とともに備えてきた味わいが取り戻せるわけじゃないから。

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2008年2月23日 (土)

半落ち、完落ち。

小説「半落ち」と「犯人に告ぐ」を読んでみました。ともに映画化された作品ですね。観てないんですが。

まず「半落ち」を。

アルツハイマー病を患う妻を殺した、と自首してきた現職警察官、梶聡一郎。だが殺害から自首するまでに二日間を要していた。動機も犯行経過も素直に話す梶なのだが、その二日間の行動は固く口を閉ざし、決して語ろうとしない。いわば「半落ち」状態。その空白の二日間にせまる話。

妻を手にかけながらも、梶の両眼は澄みきっていて穏やかなのである。映画の中の梶聡一郎である寺尾聰さんの優しい面差しそのままを思い浮かべながら読み進めていた。ただ劇場予告から勝手に想像していた、「重いテーマでありながらもどこか静かな空気が流れている」感とは異なり、荒々しく物語が進んでいった。

横山秀夫氏の作品って、どぉしてこうなんですかね。決して文句言ってるんじゃあないんですが、出演者(?)がいつも鼻息荒い気がする。それとも第一線(いわば、男社会)で働いている男性というのは、やはり女の私には分からない迫力を纏っていなければ、戦っていけないのであろうか? つねに一触即発な感じ? 中でも検事、佐瀬の荒々しさは、熱血漢・正義漢ともとれずざっくばらんとも受け取れず、立場的に自分を律していて知的であって欲しい人物像を打ち砕かれたまま、「なんか好かんなーこいつ」と思っちゃったりした。まぁ本筋とはまったく関係ない感想なんですが。

「半落ち」のまま、ベルトコンベアーにのるように公判からその先まで進んでいく梶。まわりが空白の二日間を邪推したままなのが悲しくて、一気にラストまで読まずにいられなかったです。唯一、その二日間を読もうとして組織に巻かれることなく自分の信条を貫き通した警視、志木捜査一課強行犯指導官。と古賀。立場を超えて、ひとつの「自慢話」をともに胸に…かっこいい。これぞ男の仕事。目頭が熱くなった。

汚辱にまみれても守りたいものがある、泣けました…。

半落ち (講談社文庫) Book 半落ち (講談社文庫)

著者:横山 秀夫
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

さて「犯人に告ぐ(上)(下)」です。

「半落ち」を読んだ直後だったので、――この物語上、致し方なかったのだと今は思ってるが――冒頭に起こる誘拐事件の大失態を演じる県警が最初どうにも軽っちく見えてしまい、巻島管理官にいたっては、「なんかコイツ青臭えな」とか「青二才」などと生意気にも思っていたのでした~bleah

でもそう思ったのは最初だけで、本筋である連続殺害事件が起こり、第一線から退いていた巻島警視が再び現場に復帰し、行き詰っていた捜査を打開すべくテレビニュースを舞台に史上初の劇場型捜査が幕を開ける、あたりからは、ぐいぐいと引き込まれていきました。

実ははじめ手元に上巻だけしかなく(なぜか本屋に上巻しかなかったのです)、だから下巻を買うまでゆっくり読み進めるつもりでいたのに、上巻の途中から読む速度が増してしまい、慌てて遠くの本屋まで足をのばして下巻を見つけてきました。

たぶん、私に火をつけたのは巻島の上司であるキャリア組警視、刑事総務課長の植草だ。私はこいつが地に落ちるところを何としてでも見たかったのかもしれない。同じく未央子も、曾根も、迫田も。「大恥をかきやがれ」と。

それにしても事件解決の為ならば、憎まれ役をも汚れ役をも厭わない巻島。それが警察官としての本分だったとしても……人生において、どんな批判にさらされても平気でいられる人の心情がちょっと分かった気がした。「ああ、痛くないから痛いんじゃなくて、我慢しているだけだったのかな」と。

私が子供なんだろうが…もし、覚えのない嫌疑をかけられたとしたら、自分を黙殺するなんて出来っこないと思う。「キーキー」と小猿のように騒いで身の潔白を証明するほうへ遁走してしまうかもしれない。「私の本当の姿を知らないのに、一方的に好きだ嫌いだなんて言わないでっ」とわあわあ泣き喚くかもしれません。

憎まれ役を演じさせられている巻島を、支えている家族もすごいですよね。私が妻だったら逃げ出してるかもなぁ。「夫を信じたいけど、本性は冷血漢なんじゃないかしら」なんて疑心暗鬼になっちゃったりして。それに人様の批判にさらされるのが自分だけならば、まぁ我慢するとしても、それが娘や婿や孫までが巻き添えをくったとしたら…やはり夫を責めてしまうだろう。

脇のキャラもいいですよね。チョンボ・小川とか。「馬鹿じゃん、こいつ」って思うけど何となく憎めないし、人間としての温かみのある津田、本田もいい。

桜川夕起也は悲しいですよね。巻島さんは、今でも一平君のことを間違えて「健児」って呼んじゃうときがあるんだよって教えてあげたい。

物語としては冷静に読めるが本当にこんな事件、起きたら嫌です。それに近い、むしろそれ以上に残忍な事件が実際起きてはいるけれども…。

読み応え十分な両作品だったのでした。

犯人に告ぐ DVD 犯人に告ぐ

販売元:ポニーキャニオン
発売日:2008/03/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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2008年2月17日 (日)

江國さん祭

今宵の読書は江國香織さんを、と決めて(といっても3冊なんだが)買ってきてみた。

江國さんの本は文節のリズムがとても心地いい。自分の呼吸とぴたり合う。だから無理なく読み進められる。それを意識して(けれど無意識に)書いてらっしゃるのでしょうけども。だが残念なことに全ての作品において褒めちぎることができるか、というと「そう」とはいい難い。時には妙に息苦しいことも…。個人の好き好きですけれどもね~ まずは「号泣する~」だが――。

号泣する準備はできていた (新潮文庫)

感想:
江國さんはとっても短編のうまい方だ、と思う。長編も素晴らしいけど。なんでもない日々の瑣末な風景でも、さらりとうまく切り取ってしまう。その描写が残忍であろうとも、シニカルであろうとも、もちろんピュアなのも微笑ましいものも全部サラリ、と書いて潔く物語を閉じる。

だが、この短編集はどうなのだろう…? 「――で?」と問いたくなる作品が多いな~と感じた。とにかく読後感が悪いのだ。未消化な思いだけが残る。まだ自分が、主人公のウィメンズ達に共感できる年齢・経験値に追いついていないせいだろうか? それで女性として無意識に彼女たちを敵視してしまうせいだろうか? 

ただ、お酒を飲む場面は江國さんの作品では良く出てきますが、そういうところは相変らず魅力的。好き。とろり、と酔っていく感じとか、場面に良く似合ったお酒が登場するところとか。要所、要所は好きなところもあるんだけどな~全体を通すと、妙にイラッとしてしまうんですよね。

号泣する準備はできていた (新潮文庫)

著者:江國 香織

号泣する準備はできていた (新潮文庫)

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女子高を舞台にした七編の短編集

いつか記憶からこぼれおちるとしても (朝日文庫)

感想:
自分は女子高に(および女子中学からそのまま)通った、という経験しかないので女子高の濃厚に密閉された世界は本当のところ想像でしか分からない。とても純粋で美しく、でもどこか隔絶した感じ。だが確かに私も「そこ」を通ってきた気がする。十代の少女だけが持つ特有の潔癖な世界を。

女の子であれば、そう感じる人も少なくはないのかもしれない。主人公が次々とリレーしていくお話の中で、「さて自分は誰かな?」と。

自分は菊子ちゃん。に感情移入していた。それは一編目に来ていたせいかもしれないなとも思う。その後に続くクラスメイト達のお話を、客観的に見ていたから。ただ、やっぱり飛びぬけて個性がどうこうというわけでもない菊子は近しい存在のように感じられた。学校でも普通の生徒で、親にとっては反抗的ではないいい子で、でもちょっと模範生を振舞うすべを心得てて、いざ自分以外の人と係わろうとするとどっか余所余所しくなっちゃうの。

柚はきっとクラスで人気者タイプなんだろうなあ。顔はかわいくて、おしゃれで、おしゃれなママがいて、頭はぱー。英語だけが得意なところも女の子らしい。でも柚のママはママとしては魅力的だけれども、女としては最悪だ。お金をつかうことでしか男に復讐できないなんて。いい年こいて自分を律せられないのか? と思う。

そういう意味では、私は可奈が嫌いだ。生理的に嫌いだ。食べたいように食べ、だらだらと時間を消費する。ひそやかに日記に飴玉を進呈するまではいい。ありがちな行為だと思う。けれど…自分の“欲”をコントロールする術を学ぼうとしないのであれば、もはや人間ではない。こういう女の子が私は一番嫌いだ。裁ちばさみでこの章だけきれいさっぱり切っちゃおうかな、と思っている。

最後の章だけ男目線。そうすることでより「高野」という女子の軟体性(白痴美か?)な感じが際立ちましたね。万年床のジットリ感が章全体に漂っているところが江國さんらしい。男よ、ご愁傷様…。

いつか記憶からこぼれおちるとしても (朝日文庫)

著者:江國 香織

いつか記憶からこぼれおちるとしても (朝日文庫)

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間宮兄弟 (小学館文庫 え 4-1)

感想:
これぞ私のかなり好きな方の、江國さん節でした。読み応えもライトでサラサラ〜と読めた。そーそーこういう感じ。頭をフル回転させたくない夜にはピッタリ。ただ、兄弟以外のキャラクターを私はあんまり魅力的と思えないのだが…。兄弟が強烈過ぎるせい!? 直美ちゃん姉妹はまぁカワイイかなとは思えなくもないが。イマドキっ子ですからね。

あんな兄弟がいたらキモ――いや、やっぱり行く末がきになるかな。もし彼らを幼い頃から見続けていたら、やっぱり「いい子だよ。あの子達は」と呟いていたかも。

間宮兄弟 (小学館文庫 え 4-1)

著者:江國 香織

間宮兄弟 (小学館文庫 え 4-1)

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2007年3月18日 (日)

愛新覚羅浩の生涯~を読んで

ラストエンペラーの弟、溥傑氏の夫人、浩さんの生涯を描いた本を読んだ。2日かけて昭和の近代史にどっぷり。内容はさらりと書かれてあるのだけれど、にんともかんとも濃ゆい人生でした。気力をかなり“持っていかれ”た。まさに流転の王妃なんたる流転の人生か!

二人は「日満親善」の名のもと政略結婚をさせられた訳ですが、お二人の間に深い愛情と思いやりがあったことが端で見ているものとしてはせめてもの救いと感じる。政略結婚であっても愛で結ばれていたご夫婦といえば李王垠殿下と方子様もそうですが、互いに信頼し合ってるからこそ、時に心を打ち砕かれてしまいそうな政治的策略や人種同士の諍いなど、あらゆる壁を乗り越えてこられたのだろうな~と非常に感銘を受けるものがあります。

人間、個人対個人で向き合えば人種を超えて互いを尊重し理解することが出来るとと思うのですが、そこに国家(もしくは団体)が絡むとどうして個人的な意見、感情は全て無視され、争わずにはいられなくなってしまうのでしょうね……。

さて、本の中盤では溥傑氏と浩さんの長女慧生さんの心中事件のことに触れられている。浩さんの人生を語るにおいて決して外すことのできない事件の一つではあるのですが、しばし本編から大きく脱線して数ページが費やされている。

慧生さんは、まごうかたなき清朝の血を引くお姫様であるわけですが、ちょうど日本の女性の存在・価値観が変わろうとし始めている時代を生きた方であるためか、気高く凛とした女性という印象であるとともに、現代女性にごく近い(人間臭さ、と言う意味ね)言動や振る舞いを垣間見せてくれ、ささやかな恋の悩みや葛藤ももちろん持ち合わせているのである。同性として共感(好感よりももっと近しい想い)を抱くところが多く、どうしても感情移入をしてしまうのよねぇ。

……なので、私も脱線して(?)慧生さんのことに触れてみようと思う。

慧生さんは満州に住む親元から離れ、日本に住む浩さんのご両親=ようするに祖父・祖母=のもとで幼稚園から学習院に通うことになる。後に父である溥傑氏は叔父(ラストエンペラー)とともに捕虜となってしまうし、母である浩さんと妹の嫮生さんは監禁生活を強いられ、長く満州〔中国〕をさまようこととなる。よって十数年間、戦争に突入した日本で少女は一人で生きていかねばならなかった。例え祖父・祖母が側にいたとしても無条件で守ってくれ、甘えられるはずの親が側にいてくれないこと、まして再び生きて会えるかどうかも国家レベルで危ぶまれてるという状況は、彼女に孤独(ある種の疎外感)を心に植えつける日々であっただろうと想像する。幼い頃から自立せざるを得ないのだ、と。

終戦を迎えてようやく日本で母と妹に再会できたとき、母である浩さんから見た慧生さんは機知に富み快活なお嬢さんであったようだ。逃亡生活で疲れきった母を不安にさせないようにと自分の心に巣食っている孤独はおくびにも出さず、時にユーモアを披露して母親を安堵させているんですね。捕えられた父親の為に恩赦を求めて中国首相に手紙を書くなどの行動力をも持ち合わせている。

その堅実な慧生さんが、こともあろうに学習院大学時代に大久保武道氏と知り合い、恋に落ち、心中事件を起こして若くして死すこととなる。俗にいう天城山心中というやつ――。まさか、と思うわけです。あれだけ賢く気高い慧生さんが? と。母親を置いて先立つなんて! と。

どうせ男の側に誑かされて心中を迫られ、脅されて嫌々ながらに…などと最初は思っていました。ですが、慧生さんと大久保氏がやり取りしている書簡を見、「あ、こりゃもうだめだ」と思いました。俗っぽい言い方をしちまえば二人は超ラブラブのそれ以上、なわけですよ。二人は互いの家柄が障害となり交際を反対されていたのだが、すでに精神的にはもう結婚したも同然の結びつきを見せている。書簡からは静かなる熱い蜜月の匂いが濃く薫りたってくる。

心中までのいきさつに関しては単なる弾みではなく動機となる事柄があり、解決すべく二人の間で熟考を重ねたようですが、それがかえって二人の硬質な純粋さをより強固なものにしてしまったのかもしれませんね。純粋な愛はもはや天上にしか存在しないのだと。

慧生さんの在学中のお話に遡りますが、同窓生からみた慧生さんというのは学生達の中に慎ましやかに存在していたとしても、やはり独特な気品漂う方であったらしい。だから多くの男子学生が慧生さんの言動に一喜一憂していたようだ。慧生さんが母性を発揮して学生に親切をする。それだけで相手に「僕は好意を持たれている!」と勘違いされてしまう。ああいう方はうかうか人に親切にもできないのでしょうか? 色気抜きな母性のつもりなのにそれが絶大なる効果を発揮してしまう女性(聖女)の苦労…というのはちょっと分かる気がします。

「男どもよ、冷静に周りを見てみたら彼女は誰に対しても分け隔てなく親切に接しているだろうよ、目を覚ませ!」と言って差し上げたい。彼女がもし不美人で、およそ品もない女性であったとしたら母性を見せてもフラフラっとすることはないくせに等とも。

心中は彼らの世間に対する世間への「主張」ですよね。無言で強力なる「主張」。それは幼い頃より抱えていた飢餓感のせいであったか、あなたを恋うる人々の想いのせいであったか、あなたに背負わされた血筋のせいであったのか。でも慧生さん、やはりあなたは若くして旅立つべきではなかった。それは残されたご家族の為に申し上げたい事でありますが、どんなに俗物くさくなったとしても、したたかと言われても、苦しくとも障壁を乗り越えて、この世で生き抜くお二人の愛の形を見せて欲しかったです。それはきっとご両親の愛の形に匹敵するほど、私達のお手本となり永遠の友となったくれたことでしょうから。

すでに叶わぬことなのですが。こういう方ってのは良くも悪くも結果センセーショナルにしか生きられない運命を背負っているのでしょうかね……。

以上、聖女の生涯~を読んでの感想でした…。あれ? 最初とタイトル変わってるしっ!

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2007年2月22日 (木)

レッド・バイオリン

レッド・バイオリン Music レッド・バイオリン

アーティスト:ジョシュア・ベル
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:1999/03/20
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「レッド・バイオリン」を読みました。徳間文庫、ドン・マッケンラー/フランソワ・ジラール原案 人見曜子〔著〕

図書館で文庫を借りようと、棚の本のタイトルをバァーっと追っていた時、「あ、これ映画のヤツだ…」と目に付いた。映画は見ていなく、ストーリーの予備知識もまったくなかった。けれどタイトルだけは見聞きした事あったので、何の気なしに引っ張り出して解説を読んでみた。

曰くつきの人形だとか、鞄だとか、洋服だとか靴だとか宝石だとか、世界中を旅して、次々と変わる持ち主を翻弄し数奇な運命に巻き込んでいく…っていう話、好きです。

これは「赤いバイオリン」が旅をし、その音色で多くの人々を魅了させつつもいつしか破滅への道へといざなって行く…。そういう話。

内容はそんなに重たくこねくり回していないので、2時間もあればさらっと読める。ただ、ところどころにドキリとするほど詩的な文節が出てくるのですよ。本当にさりげなく、さらっとね。訳者の力量なのか、原案の素晴らしさなのか、なんだか妙に引き込まれました。心にスーッと染みこんでくる余韻もいい。作品の持つ世界観が香りたつように言葉で表現されている。

まるでバイオリンの奏でる妖しく美しい音色までもが伝わってくるよう…と思いました。

音楽家の章が出てくる。それは恋人(愛人)との、書簡=早い話がラブレターの行き来=という描かれかたなのだが、情熱の愛がだんだん狂気めいていく感がぴりぴりと伝わってきた。映画ではいったいどのように描かれているんだろぉ? 気になる~

映画やドラマのノベライズって大体つまらない、文章へったくそなものが多いですが、この本の文体、リズムはすっごく素晴らしかったです。美しい文章ってやっぱいいな、と思いました。

レッド・バイオリン(1998) - goo 映画
レッド・バイオリン(1998) - goo 映画

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2007年1月 7日 (日)

鑑賞④ =17歳のカルテ=

17歳のカルテ コレクターズ・エディション DVD 17歳のカルテ コレクターズ・エディション

販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売日:2006/02/22
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原題はGirl Interruptedとな。多感な少女が精神病院で体験した心の葛藤と友情の物語。

☆*:;;;;;;:*☆☆*:;;;;;;:*☆☆*:;;;;;;:*☆☆*:;;;;;;:☆☆*:;;;;;;:*☆

精神障害の中でも境界例、境界性人格障害に一番興味をそそられる――というと語弊があるかもしれませんが、しょうがない。正直な感想なのだから。

多感な少女期特有のもの…という印象があるからか、強烈な匂いに引きつけられるようにフラフラ~と近づいていってしまう。「私もあの中にいたの! 私もあの一部だったのよ!」と取り付かれたように心が叫びだす。血が騒ぐ?

はーい。ウィノナ演じるスザンナが入院した病棟に、アンジー演じるリサが(脱走により?)保護されてくる。リサは興奮して暴れまくり、看護者の手を煩わせ、入院患者達の恐怖心を煽っている。その姿のある種のカリスマ性ったら! オン・ザ・まゆげなブロンドの美貌、手足が長くてスリムでナイス・バディ。ボス(支配者)の貫禄たっぷりなのです。

人間はなぜ強烈な個性=狂気? な人間を怖いと思いつつ崇めてしまうのでしょうね。リサの先導により、ピッキングの名人(?)などを引き連れて事務室に忍びこみ自分たちのカルテを盗み見たり、行く果ては脱走したり。でもそういう光景って“女子が結託した時の悪ノリ”なものそのもの。史上最悪の、でも史上最高の。史上最強の美でもある。

振り返ってみると、少女期には誰もが微妙にボーダーラインに引っかかる心の動きを孕んでいる気がする。いや、絶対そうだ。たぶん多くの少女が「あたし、あたし、あたし!」と手をあげる気がする。結果どっちに転ぶか転ばないか、塀の向こうに行くか行かないか、だが…。

本人は自分の心だから、まとまった説明ができなくても内面の動きがどこかで分かっているんですよね。自分からもう一人の自分への変化が見えている。一つ一つの行動にも意味があるからバラバラで気まぐれに見える行動も言動も本当は一本の糸で繋がっている。

「ambivalence!!」 スザンナのセリフですが、まさにこれなのよね。

傷つける目的で相手を平気で傷つける。それは愛しているからで、振り向いて欲しいからで、自分が傷つけられたことの報復でもある。一生逃がすもんか、と。

ただ周りに人間からしたら、見た目の個体は一体だけ(その子以外ではあるわけがない)、なのだから戸惑うよな。そりゃ。誘惑されてもけっして屈してはいけません。治療が必要となってしまった場合の先生たちの苦労が偲ばれる…。片手間にされると、必ず嗅ぎつけてしまうもの。本気で向かっていける相手、本当に心を開ける相手、全面的に受け止めてくれる人がいればいいのだけれど。それがお医者さんでなくても、何かきっかけがあれば、案外スルッと抜け出せる時があるのかもしれない。

威嚇してくる猫に「シャー!」と威嚇し返す? うん。仕返す。

こういう系のテーマがお好きな方に↓↓オススメ本 ↓↓

症例A Book 症例A

著者:多島 斗志之
販売元:角川書店
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少女に取り付いているものの本当の正体は…。精神力の弱い方にはお勧めしない。

17歳のカルテ(2000) - goo 映画
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2006年11月 2日 (木)

『手紙』を読んで

『手紙』を読んだ。いつもの事だがいっき読み。最後の2ページあたりでブワァーッと涙が溢れた。喉の奥が熱かった。

手紙 Book 手紙

著者:東野 圭吾
販売元:文藝春秋
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さて感想です。

映画化にあたり、出演がまた山田孝之君かぁ~と思ったけれど、本を読みながら充てられている役者さんを思い浮かべみると、そう違和感がなかった。でも由実子役の記述が「不美人な部類……」と出てくる。それを沢尻エリカ嬢にやらせるかぁ~? と思ったのだけれど、芯の強い由実子ちゃん役は合ってるのかもしれない。エリカ嬢は見るたびにキラキラ輝く旬なオーラを漂わせている。でも彼女はそのオーラさえも自在に操る人な気がするので。

さて本題です。

“強盗殺人犯の弟”という運命を背負わされてしまった直貴は、突如世間の荒波に一人で放り出されることとなる。まだ世知にも長けていない年齢なのに。直貴のところだけを読んでいると、「もし私が大金持ちの婦人だったら…」=恵まれない境遇の人に学費を援助したりして…等と偽善的な事を考えてみたりする。

けれど直貴の就職先の社長である平野が言った言葉…「差別はね、当然なんだよ」。私もそう思う。それは肌の色や出身地で差別するという事ではなく、学歴で差別するという事でももちろんなく。

人間の優劣に対する不当な差別ではなくて、「罪を犯したものの家族」が世間から冷たい目で見られるという事。理屈とは別で“係わりたくない”からこそ遠ざけてしまう人の心理、本音。まず人間性を知ってもらえる前にそういったことで判断してしまいますからね。

差別は当然…と書かれてあったのは、そうしなければ人が過ちを犯してしまうかも、という行動を律する事ができないから。罪を犯して自分だけが償えばいいと言うわけではない。必ず家族をも巻き込み、苦しめる。「そんなリスクを犯してまで、あなたは過ちを犯しますか」という事だ。

中にはそれを確信的にやる可哀想なな輩もおりますがね……。それはまた別のところに心の問題があるのだけれど。

人間って自分がとった行動で自爆するのは自業自得だけれど、その事で家族を傷つけてしまったということの方が耐え難いですよね。動揺が更に大きいはず。

世の中、自分または身内がいつ被害者となるか、加害者となるか分からない。どちらの当事者となっても別々の苦しみがあることだろう。事件・事故の前に時計の針は戻せないから。

裏腹だね。人の気持ちは。その人を愛していても、人生のある時点で憎しみにも変わることもある。けれどそれも“愛”とさほど変わらないような気がする。その人にベクトルが向けられている事に代わりはないのだから。

兄貴、俺たちはどうして生まれてきたんだろうな――。

勝ち組とか負け組とかはどうでもいい。何を持って“勝ち”なんだか“負け”なんだか教えて欲しいよ。人にはそれぞれ生まれてきた意味が違う。人間の数の分だけ違う。どう人生を終えるかもね。それがどんなに華やかでなくても、地味でも、長くても、短くても。

生まれてきた意味を知るために戦うのだから。

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2006年10月30日 (月)

ある日、『解夏』を見ていて。

独身時代に撮りためていた “テレビ放送された映画の録画” を、今頃ようやく観る事ができています。

夫と深夜に「解夏」を観てたんですね。そして、とあるシーンに差し掛かったところ、どこかで見たことがある光景が、画面に繰り広ろげられた。

ちょうど、ゆり子ちゃんが大沢たかおのマンションから飛び出すシーンなんですが、その小汚ねぇマンション(失礼!)と次の画面でゆり子ちゃんが走って去っていくシーンを眺めながら、どっかで見たことある場所だよな~? と。

巻き戻してもう一回観たら…地元のすぐ側のマンションでした。
(=■=)ゲゲッ(←シャレじゃない)その瞬間、芋(焼酎ね)をブーっと噴出しそうになりましたよ。地元で特徴のある形のホテルが写っていたので…ああやっぱり…と思いました。

120320847_56s_1転用してはいけないとは思いつつ…本編

120320847_133s_1 ←今は舗装されて綺麗になりましたが…。

なにもこんなコ汚い土手で撮らなくてもいいのに。もっと綺麗いなところ使えばいいのに。(T■T)ハズカシジャナイノォ~ みなとみらいとか? ワンパターンか。

その後、地元の友達にメールしちゃいましたよ。即刻、「週末借りてくる!!」とのお返事…。そして先日「観たよ!!」との連絡が。 まじで見たんかい。
「遠くに見えるヌボーとした建物は、どうみてもPホテルだよね…」という結論に至たり、そしてやっぱり「ゲゲッ」(←シャレではない)と叫びあってしまいました。

その子は大沢たかおファンなので、大沢たかおが触ったあたりを触りに行く!!と言い出してますが、止めておきました。が、やはり頓狂な友なのでちょっと心配…とか言いつつ、私は買物の途中、持ち歩いてたデジカメで「あ、そうだ。ゆり子の走ったところを撮ろう」と写真まで撮ってるし(--;暇人

ところでこれ、原作を先に読みましたが、すごくよかったです。これ処女作ですよね??

文庫ですが、他にも何篇か収録されていて人間味のある暖かい話が多く、おもしろかったです。 ただ言葉の言い回しが若干古い気がして、現代の話なのにちょっと感覚がズレる気がする。執筆時期以上に時代が後退するというか…昭和50年代の香りがプーンと。

でもあの方、バイオリンとかも弾きますしね。多才な方だな~さだまさし氏。

でも今の年齢になって読むからこそ、「良い!」と思えるのかもしれない。子供の時に読んでたらちょっと退屈しちゃったかも。恋愛よりも人間が描かれてあるもの(それもおもいっきり地味な視点)の方が、おもしろいと思えるようになってきた。派手な演出はいらなくなってきますよね。

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2006年10月21日 (土)

→負の連鎖←

『いじめを苦にしての自殺・または未遂』、この事件を日記に取り上げている方は多いかもしれないが――。

このところ数件頻発したので、傷だらけの無防備な心に共鳴・連鎖反応がおきてしまうような予感がして怖かった。「ああ、死んでしまえば楽に慣れるんだ」と…。

いじめの真相として、中には担任教師が誘発させているものも。理由は「からかいやすかったから…」 おまえはアホか? 日頃のストレスかなんか知らんが、生徒をからかう事で発散してんじゃないよ。例えそれが“悪意”を持った言葉でなかったとしても、言われた本人にとてつもなく傷を与えてる事ってあると思うしね。言葉って怖い。だからこそ無防備な心を持った子と接する立場の人は余計に注意を払って欲しいと願うわけです。

いじめはいつの時代にもあることだし、陰湿じゃないものなんてないと思うが、私らの時代は「自分がやられて嫌な事は人にもやるな」と教わった気がする。

学級崩壊が騒がれる中で先生も大変だろうとは思うが、悪いのは先生ばかりではなく、親そのものの意識改革をせねば、『モラルの低下』は止まらない気がする。だって道を歩いてて思うもん。私も誉められた性格ではないし、全ての親御さんが愚かだとは思ってないけど、モラルの低~い親御さんの多いこと多いこと。

守れるわけがない。“大人になっていない大人”が多いのだから。そんな大人達に子供が守れるわけがない。そもそもこういう社会になった原因は親世代に余裕をなくさせている社会が悪いのかもしれないが。そんな大人を育てた祖父・祖母世代も悪いのか? 心が貧困そうな大人ばっかりですもんね。

自分も含めての戒めですがね――。

話し変わります。桐野夏生『柔らかな頬』を読みました。

柔らかな頬 Book 柔らかな頬

著者:桐野 夏生
販売元:講談社
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幼女失踪事件を巡り、幼女の母、父、妹、関係する人々の人間模様が描かれたヒューマンものです。

数人の主要な登場人物の視点で話が描かれていて…本題(失踪事件)の経緯に触れられることなく、他の人物の生い立ち等、説明口調がだらだらと続くので、うちの父が前半数ページで読むのをギブし、私に回してきた。

「これって最後まで(事件が描かれることなく)、この調子が続くんじゃないだろうなぁ~」と父が予言していた。正解です。その通り。事件の経緯は最後の最後で出てくる。

ん~普段、推理小説を読みなれている私としてはスッキリしねぇな~こんな結末。事件の動機・顛末・解決・その後を読むことでスッキリした気分を味わいたいじゃない? なので朝方に読み終わった後、『無力感』を抱えたまま眠りについた。

ただ、目を瞑りながら考えていた事は、各々の描写背景に出てくる伏線が、きちんと他の人物にバトンリレーされているところは、一本の太い線を感じた。あとこれだけ時間の遡行が入り乱れるのに、混乱せずに読めるのはやはり作者の力量なんだろうな……。

主な登場人物である母親は娘を失った無力感を『時に他人を疑う事』で解消し、自分の感情の赴くままに行動する。「そもそもの原因はあんたなんだよ」と言ってやりたい。幼女を苦しめていたのはアンタなのだ、と。その事に気づけよ愚か者、と。他人の気持ちも考えろ、と。他人にも感情があることに気づけ、と。因果は巡るのだ。

子供さんのいる親にとって人生最大の悲しみは、「我が子の葬式をしなければならなくなった時だ」と昔、父が言っていた。私もそうだと思う。私には子供はいないけれど、子供さんを失った親御さんの気持ちは想像を絶するものだもの。

魂を奪われ、心の時間が止まってしまう事なのでしょうね、きっと……。

無防備で傷つけられた心で苦しみと戦う事はとても辛い事だろう。「もう戦えない」と諦める前に、もっとズルくなっていいのだからね。頑張って戦わなくてもいい。大人なんて子供にいくら苦労をかけられてもそれを厭わない生き物なのだから、心配をたくさんかけてやれ。それが嬉しいのだから。親がダメでもいつかそんな大人に会えるから。

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2006年9月 7日 (木)

事件記者

Img_1158父に「これ、おもしろかったよ」と唐突にポーンと本を手渡された。

二冊渡されたうちのまず一冊目は『事件記者が死んだ夜』=立原伸行著=です。たまちゃんのオデコに皺がよっちゃってますが…(^^;

【感想】おもしろかったです。派手で技巧的なトリックがあるわけではないし、疑わしき人もトリックも密やかにというよりは、さらりと目の前を行ったり来たりしてはいるのですが、著者が現役の記者さんらしく元新聞記者現紙面子である主人公の泥臭さと云うのか、埃臭さと云うかリアリティ感あるところが読んでいておもしろかった。決して話のテンポも良くはないのですが、そののろのろ感もべったりと張り付く感じで作品の世界観にあっていた。

ただ、主人公の男が若い女性に慕われる…(相手がうーんと年上でも世話を焼きたくなる年頃の女の性(さが)を刺激する)という点は理解できるのですが、主人公が身持ちを崩す事になる若い女性に一目惚れするという点が分かりにくかった。なれそめを説明で書いてしまうのではなく、もっと行動で描かれてあればよかったのにな~ もう一つ記者シリーズがあるらしい。そっちも探して読んでみよう。

記者といえば、ドラマ『タブロイド』が再放送をやっていましたよね。リアルタイムでは見ていず、今回も2~3話ほどをチラチラとしか見ていないんだけど、これおもしろそうですね。なのでDVDを借りてこようと思ってます。常盤さんの顔がアップになった時の一途で真剣な目が「すごくいい~!」と思った。ただ、常盤ちゃん、真田さん、佐藤浩一さん以外の出演者の演技がざーとらしそうですよね。クサそう。

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2006年9月 3日 (日)

あずみ & 殺人の門

BSで『あずみ』を観ました。

見てみたいけどレンタルするほど積極性は持てなかったので、ちょうど良かった。

あずみ 2 DVD あずみ 2

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2005/09/22
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原作がすごく人気ある作品なんですよね。すみません、読んだことがないので映画では原作の世界をきちんと描ききれているものなのかどうか分からないのですが…映画の作品自体は私はすっごく好きな部類です。

刀で『悪』がバッサバサ倒される、しかも主人公が女の子、しかもめっちゃ強い、しかも一人で敵を倒してるし。ありえね~! でも好きです。こういうの、痛快。

でもまぁ『悪』だけでなく、罪のない人々も仲間もバッサバサ死んでいくのでどうかとは思いますが…。時代劇版『北斗の拳』に見えるのは私だけであろうか?

ところで最初の方はあまり気にしてなかったんですが、後半の方になって岡本なんちゃらさんとあずみが別れるシーンで、なんちゃら綾さんが「あたし…」とセリフを言った所で妙にカチーンときました。何とな~く好きになれない女優さんなので鼻についたのかもしれませんが、そういえば言葉遣い…みんな変ですね。現代語しゃべってる。

それが段々気になってきてしまったが、まぁ純粋な時代物を描くことが中心軸ではないのでそれは良いとして、そういえば上戸彩ちゃんの茶髪も不自然だよね~とも思いつつ、それもこれは彩ちゃん在りきの作品だからいいか~と思うこととして、そういえばラストシーン、「海の真ん中の船に敵を倒しにどうやって現れたの? そしてどうやって帰ったの…?」というご都合主義満載ぶりも深く考えないようにするとして…。

上戸彩ちゃんはかわいい。表情がすごくかわいい。まつ毛が長いから目を伏せた時に頬に落ちる影がいいんですよね。そしてこういう中性的な役は彼女のかわいさを際立たせますね。それゆえ切ない。『鶴本直』時代を思い出してしまいました。彼女は声が高いから、低音でしゃべる&ドスの効いたセリフを吐くのは不得手かもしれませんが、私はこういう役、合ってると思いますね。

若手の俳優さん達がきちんと殺陣を練習させられたのか、迫力もそこそこ出ていて『本格派』までは届かなくても、『アイドル映画』には成り下がってないと思うのですけれど。

どっちにしても私は好きな作品だ。2も見たい。

+。:.゜:.。+゜+。:.゜:.。+゜+。:.゜:.。+゜+。:.゜:.。+゜+。:.゜:.。+゜+。:.゜:.。+゜+。:.゜:.。+゜+。

はい、そして『殺人の門』です。

殺人の門 Book 殺人の門

著者:東野 圭吾
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

えーっとはっきり言っていいですか? 作品の出来の優劣如何ではなくて、私はこういう話、嫌いです。作者が東野圭吾さんでなければ読むのを途中で放棄していたでしょう。

いや、話自体は『優』だと思います。

ただ、『白夜行』にも共通する“暗さ(アンダーグラウンドさ)”ですが、私はこういう陰性な世界観(主人公)があまり好きではないんですよね。っていうか超嫌いなんですよね。読んでてイライラしてしまう。「煮え切らねぇヤツだな~!!」と。騙されるって分かってて騙されててる。アホか? 「大体、向こうの方が五枚も十枚も上手なんだから係わるな!」と言ってあげたい。まぁ、それを言っちゃぁ小説が成り立たないわけですがね。

一人称で書かれてあるから余計に主人公がうっとおしく感じるのよ。あ、それが狙いか。

途中、かなり読み飛ばしてしまってごめんなさい。大体、騙される手口と展開は想像つくから改めて読むのも面倒くせぇ。男と女と女が手を組んで浮気をするように仕組むんだろ? 一緒じゃん。『白夜行』と。

最後、倉持修がなぜ田島に執着していたかが解った所でようやく気分がスッキリ。

タイトルの『殺人の門』の意味が分かっただけでこの作品は満足。やっぱタイトル(テーマ)は上手いよなぁ~最後の最後でしみじみとスッキリするんですよね。長い間の便秘がようやく流れ出ていった感じ。え? 例えが悪い? だってそんな感じなんだもん。

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2006年7月23日 (日)

「ミステリバトン」をお引越し

         =某コミュからお持ち帰りしてきたミステリバトン=


【1.あなたのミステリ歴を教えてください。】
小学校3年生くらいから。
兄が江戸川乱歩にハマっていたので、私もちょいちょい盗み読みしていた。そこから赤川次郎シリーズに移行……。
でもその頃はオールマイティに何でも読んでいたので、本格的にミステリ一本にしぼり読み込み始めたのは実は社会人になってからです。


【2.ミステリに嵌まるきっかけになった作品を一つ挙げてください。】
で、ここでQ1のミステリ歴と年次が前後してしまうのですが…。本格的にドツボにハマるきっかけとなったのが東野圭吾氏の「むかし僕が死んだ家」です。
東野作品にハマったきっかけでもあります。


【3.あなたの家には現在ミステリに関係する本は何冊くらいありますか?】
う…。どうなんでしょう?
正確に数えた事はありませんが、ミステリ&自分の分だけだと100冊以上はあるような…?
夫も本好きなので、寝室に天井まで届く文庫本専用本棚を買いました。それでも入りきらず、溢れている。


【4.いままで読んだ(見た)作品でお気に入りの作品(又は、これには騙されたという作品)を3つ挙げてください。】

「おきに」と「騙された~」を混合で3つ。

★ロートレック荘事件―筒井康隆
読みながら「何か変だな、何か変だな」と訝しく思いつつ、最後に「こういうカラクリだったか…」とようやく喉から小骨が取れた気分でした。
話も切なかったですね。自分的に切ないツボでした。だからすっごい印象に残っている。

★症例A―多島斗志之
(これ、ミステリでいいですか? 評価をみるといちおうミステリの括りなんですけど。最近、本格~とミステリ~の境がよく分からなくなって来てます ^^;)
精神科医ものはすっごく好きで、これは本当によく書かれていた…改めて奥深さ、辛らつさ痛感さされた。

途中で「あっ…」っと気付かされるものが私にはツボなんでしょうな~。

★慟哭―貫井徳郎
あるあるネタ(二番煎じってことで)賛否両論あるようですが…。カラクリには途中で気付いたものの、それはそれで私はおもしろく読めましたよ。


【5.ミステリを読んでいるとき(見ているとき)作品中の謎を考えながら読みますか?考えながらの場合、どれくらいの確率でトリックを見破れますか?】
めっちゃ考えながら読む~
ただ 「こいつはミスリードかな」、「これが伏線かな」、「なんか不自然だな」、「このあたりに仕掛けがなされているんだろうな」、「こやつが犯人くさいな」 くらいは推理できるんですけれども、技巧的なトリックを暴け、解明しろと問われたら暴けないですよね…。 物理学的な知識があるわけじゃなし。

謎解きは好きだけれど、ミステリを書けといわれたら…絶対無理。トリックネタでこける。ただ自然界で毒性のあるもの、なり得るもの、は妙に知識がついちゃった。



【6.最近読んだ作品でおもしろかったものを一つ挙げてください。】
最近…「レイクサイド」、横山秀夫「動機」他三編収録
レイクサイドはおもしろいというよりも、東野圭吾だから「読んでおくべ~」と読んだだけです。動機が分かりやすすぎる。でも好きですね、やっぱ。一番安心して読める。


【7.これからミステリを読み始める人に何か1作品薦めるとしたらどの作品を薦めますか?】
んんんん~
「どちらかが彼女を殺した」 & 「私が彼を殺した」 (^^; 
ミステリ不得意な人にこそ読んでもらって、さぁどうだった? と問いたいです。 どう推理した? と。落ち着いて考えればわかるのに、未だに昔mixiに書いたネタバレ日記にアクセスが…。冷静さを失っているだけだって!

 
【8.ミステリと聞いて直感的に思い浮かぶシチュエーション、光景は何ですか?】
雪山や湖畔の山荘。で、閉じ込められる。
おどろおどろしい洋館とか。 発想が貧困だな(笑)


【9.ミステリに関して作品を買う、読む、見るといった事以外にアプローチをしたことがありますか?(ミステリを書いた、サイン会、イベントに行った、作品の舞台となった場所に行った等)】
ない。
5で答えた通り、自分で書くのは無理そうです。
サイン会、イベントにも特に食指が動かないし…作品の舞台となった場所には行ってみたい。


【10.あなたの周りにミステリが好きな人は何人くらいいますか? 】
全然いない。だから語れる人がいない。(T―T)
しいて言えば兄と父? 昔読んだ横溝や乱歩ネタで語れるかもしれませんね。


【11.あなたにとってミステリとはどのような存在ですか?】
必須アイテム!!
知識欲を満たしてくれる。実際推理力と言うか、洞察力が鍛えられた気がする。脳トレ代わり?
もうどんなどんでん返しが起きても、あんまり驚かなくなっちゃいました。 ミステリ以外の話は平坦すぎて退屈で読めない。

【12.次にバトンを渡す人を3人指名してください。】

3人もいないのね~。もしよかったら、maximサマ、いかがですか?

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2006年7月17日 (月)

居酒屋兆冶

読む本がないときってみんなどうしてるんだろー? 次チャレが見つかるまで耐える? むかし読んだ本を繰り返し読む? 私は繰り返し読み派だ。最近は国語辞典をひたすら読んでいたりもするが…(おもしろい読み方や詩的な熟語を見つけるのが楽しい)

でも繰り返し読みにも何となく飽きるときがあり、そうすると夫の書籍を漁るんだが、これがエッセイだぁの、辛気臭い脱獄物だぁの、ハウツー本だぁの、私の触手が動くものがなにもない。(エッセイなんてどこがおもしろいんだか…高名な人物のものはなら良いとして、「私の恋と仕事の片付け方♡」なんてどーでもえーわっ。ま、そんな本を夫が読んでるわけじゃないんだが…)と、人の本棚を見ながらブツブツ言ってみたりする。

Img_0264夫は山口瞳氏が好きだ。だから「これはおもしろいから(頼むから?)読んでみてよ~」と差し出されたのが、居酒屋兆冶――。

はい、読みました。おもしろかったですよ。

私もこういう何気ない日常を切り取った感じの話は好きだ。たくさん登場人物が出てくるけど、ちゃんと個性豊かな書きわけも出来ていて、生き生き(鬱々?)としてる。

東北弁のカラオケバーのママさんが出て来るんだが、妙なリアリティーでそこだけ東北弁で読んでみたり…、人物が多すぎて逆に時々誰のセリフなのか読み戻ったりもしちゃうんだが。おわりもソツがない。それぞれみんな、自分の人生、どこのシーンを取り出して、どのシーンで終わらせるかって考えると楽しいかもね。私ならどこだろう…?

Img_0183_2そして次チャレです。

とうとう渡辺淳一と、三島デビューだ。

どうなんでしょう…自分の追及しているジャンルから、どんどん離れていく感がありますが、何事もチャレだね♪

私は両極なものが同居しているものが好きだ。愛でもいいし、人間関係でもいいし。その混沌ぶりが人間らしい。

Img_0262

そして再び、人形ネタで失礼…。

彼女のルーズソックスのダルダルぶりが、どおぅしても気に食わず、「自作するか?」等と考えていたが、ひらめいちゃったよ。

上下を逆さまにしてみました。(靴下の口が狭くなっている方を上に、上の広い口の方をルーズさせる) あったまい~まぁちゃ~ん だてに年食ってねえな。

そうすればいい感じにルーズするっしょ~? ちょっと裾、靴から出ちゃうんだが、標準仕様よりは見た目が美しいだろう。妥協できんのよね、こういうところには。

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2006年7月12日 (水)

ああそうそう。「境界性人格~」を読んで。

「寝ろ」っつってんのにムキになって夜通し読み耽る。途中で終われないの。ある意味軽~く中毒(依存?)症状か? もう体内メラトニンの分泌が狂っています。

さて「境界性人格犯罪」を読みました。文章が散漫なまま続いて最終的に"女性の情緒的な性"っちゅう結末に落ち着いてしまった。―人形を媒体とする心霊信仰―のくだりは興味深かったけれど。

視覚的な怖さというのは、精神的な怖さとしては迫ってこないんですよね。ただ一瞬、驚かされるだけ。

==追記です==

境界例がテーマなのに、犯人にボーダーの特徴を感じられなかったのは…私だけでしょうか?? 定義がよく分かりませんでした。

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2006年7月10日 (月)

あーあ。読んじゃった。弟切草。

弟切草 特別編 インタラクティブエディション 結局読み切ってしまった…。「弟切草」。ゆっくり読もうと思ったのに。まあいいか、どうせ図書館に返さなければならない物なのだし。

うーん……。ストーリーの内容は兎も角として…突っ込みどころが満載だなこりゃ。乱歩賞作家だから――と、少しは期待していたんだが。まぁ独特のオドロオドロしさは有るのかもしれないけどね~

これはゲームをプレイしている人には楽しめる内容なのだろう… (か?) 実際、本を読みながらコントローラーを持って操作しているような感覚があった。そうね~ゲームだったら夜な夜なウハウハ喜んでやってたかもしれないな~ 

なんというか、これは小説じゃなくて "ゲームの脚本を読まされている" そんな感じがした。

まず、会話が何度も反復される事。これはストーリーの性質上(男、女の両視点で話が進んでいるので)、致し方ないのかもしれないけれど…同じセリフを何度も読まなければいけないのが疲れる。しかも心理面をもう少し密に書き込んでいるならばいざ知らず…前半は状況説明に終始してしまっている。ん~もう少しマシな書き様があるんでねえかぃ?

しかも二人の会話、「……」「……」が続きすぎ。小説でこれはいかんだろ~お粗末だろ~脚本のト書き書いてんじゃないんだからさ。演出家のメモじゃないんだからさ~!!

しかも漢字、カタカナに開きすぎ。読みづらいし、なんか業界人特有のクセのような、なまめかしさを感じてしまった。かえって古臭く感じてしまう。何年前の小説だ? 「――ヴィーナスのプロポーション」表現にも大笑い。30年前か?

男女二人のキャラもイマイチ軟体に感じるんだよな~性格がふざけてるのか、根は真面目なのか、明るいのか、強いのか、弱いのか、信心深いのか、現実主義なのか、その場面場面でコロコロ変わる気がしたんですよね。とうとう剣道2段(だったか?)になっちゃったし。男。

しかも途中で「ナオミ」視点も混じっちゃったよ~お~い、ここで急に俗っぽくなってきたぞ~ 「明美の死には謎がある」とかって自ら言っちゃってるし。お~い、そんな事は最初から分かってるんだよ~ん。

ホラーもオカルトも通り越して、コメディだよ。これじゃ。ガス体、飛んじゃったし。

これ、最初から「ナオミ」視点で書かれてあれば良かったのに。

そうすれば誰か見られてる、とねっとりとした感覚が倍増するし、その正体は一体、女の内面なのか、実体のあるものなのかってゆ~ブキミさが最後まで続いたと思うんだけどな~ このキャラだけ一過性があるし、ちゃんと筋の通る謎解きがしてあるし。どうなんだろう?

良かったのは終わり方、と…

――私は妻を殺した

     私は娘も殺した 

       そして…

と、章を追うごとに書かれてあった演出だけかな。全体的には好き嫌いがハッキリ分かれる作品でしょうね。んん~東野氏との力量の差を感じてしまったのは私だけだろうか? ファンの欲目? それとも時代の違い?

でも「ゲームソフトが手元にあるけど、やる?」と問われたら…

「ええ! もちろん、やります! 喜んで!!」

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2006年7月 8日 (土)

うだうだ叫び

Kuma_1私の頭の中には男が住んでいる。

それは何の姿かと思ったら、「私が男だったらこうなりたかった」という理想型だったんだなとある日気付いた。

「理想のタイプ」ではなくて。
現れるのを望んでいた訳でもなくて。

子供の頃から、男に生まれてきたかったと繰り返し思っていた。
むろん、女に生まれてきた事を重々堪能しているんだけれど。
かわいいお洋服を見るのも着るのも好きだし、時々はお化粧だってするし、恋をするのも、甘えるのも、泣くのも女だからだ。
けれどそれを「特権」と言われると無性に腹が立つ。無性に抵抗したくなる。沸点に達すると物を破壊したくなる。

私は着たいから着ているのであって、
恋をしたいからするのであって、
泣きたいから泣いたのだ、と。

そして時々持て余す。閉じ込められている自分と、自由を求める自分とを。どちらの立場で物事を考えてみても、どちらの事も理解できてしまうので、葛藤していた。

子供の頃の夢は「アカレンジャー」になることだった。モモレン(モモレンジャー)じゃなくて。

もしぃ~私がぁ~男にぃ~生まれてぇ~いたらぁ~イタリアの男みたいに女と見たらちゃらちゃら口説く事くらいしか能がないくらいに低俗なヤツに違いない。ツラばっかりが自慢で「君は可愛いよ」「僕の太陽だ」 月だ、天使だ、と口説いて回る。前世はイタリア人の艶男だと本気で信じてるし。

けれど心は頑なに閉じている。

何を書こうとしたんだか忘れたが、ともかく私の中に男が住み続けているのは私が私であるための、原動力なのだとうだうだと訴えたいのかもしれない。

誰にも染まりたくない、誰にも属するもんか、とうだうだ叫んでいるのだ。そのくせ、世渡り上手の要領良さも持ってるんだから、どっちなんだかね、自分。だから持て余すのよ。

Img_0135でも私は知っている。

本物の"男"に出会ってしまったとき、いくら傷つけられようとも、振り払われようとも、その背中を一心に追っている事に気がついた。やはり本物の男には敵わないのだと。そういう背中を見つけるたび、絶対追い越してはいけないものだ、と。

そもそも土俵は違うのだから、男には負けたくないと思う方がおかしい。それこそ返って性差を意識し過ぎているのではないか? 

能力に個人差はあるけれども、やはりどこかで男は男らしさ女は女らしさを忘れて欲しくないと私は思っている。その前にその人がその人らしく在ることが番なのだけれど。

無理にあがく必要はないのだ。

ある日、ふっと消えたい――という思想を私は持っている。愛するものを残して、この世の悲しみを全部さらって。 でも実行はしないな。私に勇気がないわけではない。それを実行するにはあまりにも自分が狂気に捕らわれてなさ過ぎるからだ。

外見だけでは人の中身はわからない。だから時々は言って回りたくなるのね~

日記を書いているより、沈黙している時間の方がずっと長いのに一日というスパンで見てしまうと沈黙してない様に見えますね。飽きずにマメに書いているように見える? クスッ違うのに。

Img_0141Img_0138夏なんですね。ヒマが咲いていました。

さて、暑い中チャリを漕いで図書館に行ってきました。「弟切草」「境界性人格犯罪」「伊勢物語」を読みます。

でも私のオススメ本はこれです。mixiにも書きましたが、このねずみ君のようになってみんなに「ちゅ」をして回りたい。それが夢。

ほっとたいむ〈1〉ちゅ

Book ほっとたいむ〈1〉ちゅ

著者:ふくだ すぐる
販売元:岩崎書店
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2006年6月22日 (木)

準備着々

200606191400001

関東圏も梅雨入りですね。

の、割にはどしゃどしゃ降ったり、蒸し蒸しに晴れたりしていますが。

借りていたDVDを返しに行く途中、遠回りして犬の美容室を覗きに行く。そこは美容専門だと思うんだけど、ゲージにパグの仔犬が数ヶ月前からいる。この子は売り物なのかな~? その子がかわいくてちょいちょい覗きに行っちゃうのよね。

200606221739000

200606221840001ちなみに私が行っているレンタルショップはブッ○オフと一体になっている店舗で、レンタル屋に行くとついつい古本も覗いてしまう。いつもは漫画の立ち読みしてるんだけど、そればっかじゃ悪いと思って、今日は本を二冊ほど買い込んできた。

今日で日本の試合、最後のような気がするしさ…。

だから着々と読書体勢(頭切り替え体勢)に入っている。本当は心のどこかで「ドルトムントの奇跡(?)」が起きる事を信じているんだけどね。期待しすぎると返って空まわりすることが多いと思ったため、応援してるけど過度にアツくならないようにセーブしている。

200606221928000 願掛けのアイス&チョコ断ちもしてるけど、これって宣言しちゃうと効果なくなっちゃうかぇ? (今更ッ)

でも結果がもう駄目だったら速攻アイスを喰らおうと思い、ヤケ食いのアイスも買ってあるのさ~

あはははは~はぁ…。

さて、読書の梅雨です。白石一文さん、横井秀夫さん、を買ってきてみた。

白石一文、デビュー作の『一瞬の光』が好きだったので、他も読んでるのだがやっぱデビュー作が一番好きだな。こういう人物設定が好きなんだよな。しかも…デビュー作にしてはすっごい書き込まれているんですよね~いや~正直、こういう本物の書く才能を見せ付けられちゃうと、嫉妬を覚える前にただのファンにです。

歯が立たん。

おもしろいもので、作家さんによって作品の空気に、ある一定のリズムがありますよね。匂いが一緒と言うのか…描かれているキャラがばらばらな様で統一感がある。やっぱ同じ人から生まれている子達ですからね…。その人の内部を通過してくると、一定の統一感が出てくるのかな。図書館で借りてきた本がまだ数ページ読み終わっていないのですが、またまた夜更かしをして読み耽る生活が続きそうです。

==立ち読み漫画==

今日は"あいざわ遙" を。絵がきれいです。女の子が着ている洋服もかわいいし、出てくる男の子が大概どこか抜けてて、かわいい。漫画も小説と一緒で、出てくるキャラが似てくる。だから、ああこの漫画家(作家)さんは、きっとこういうのが好みなんだな~と想像するのも楽しい。

少女漫画を読んで、ちと恋心&青春を疑似体験気分。

うは♡ いいやね~女の子がグランドの部活風景を覗いてるなんて~そんな手作りお弁当だなんて~い~い~やぁ~ね~♡ 自分、根っからの恋愛体質ッスから。恋愛(人間)研究部員ッスから。うはうはですね♡

それに…自分、もと漫研部員ですから…。

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2006年6月14日 (水)

ミス・ホリディ・ゴライトリー、トラヴェリング♪

「Breakfast at Tiffany’s = ティファニーで朝食を」 

200606081529000

ヒロイン、ホリーの表札です。

それはしゃれた字体で印刷されていて、郵便箱の名札さしに差し込まれている。本の中にも書かれてあるのですが、――それは何かの曲みたいに――私の頭にもこびりつきました。響きがかわいらしい。

先日、「ティファニーで~」をDVDで観たんです。でも正直なところ、あまりおもしろくなかったの…。で、じゃあ原作はどうなんだ、と思いT・カポーティの本を読んでみました。あ、もちろん訳本ですが(^^;) 原文を読む語学力はござぁませんのよ。

【===以下、けなす所とほめる所が混在します===】

本を読んだ上での感想ですが…映画の印象と対して変わらず、つまらなかっ… 終始、単調なままでした。映画では説得力の弱かったセリフが、まぁまぁ原作を読むことでカバーできたかな、という程度です。ラストはちょっと違うんですけど、どっちでも対して変わらりゃしな… 容易に想像できる、ありがちな結末なんですね。

容姿だけズバ抜けて素晴らしいけど無教養で風変わりな女の子の生活を、ただ表面のごくごく浅~いところだけすくい上げて、おしゃれな感じに仕上げただけ。教訓も大どんでん返しも何もありゃしない。

女の子が好きそうなお話ですよね。このお話を好きな女の子は、きっとおしゃれ好きさんが多いことでしょう。コレ、嫌味じゃないです。ただ私には退屈だっただけ。何度も欠伸をかみ殺しましたもん。

ただ、ヒロインのホリーは確かに無教養でお馬鹿娘ちゃんなんですけれど、すっごく魅力的な女の子なことは分かります。近くにこんな子がいたらムカつくけど結局憎めないだろうな…。映画化にあたりホリー役はマリリン・モンローで…というお話だったらしいですが、いやコレはオードリーで正解でしょう。見た目は清純なお嬢さん然としてるのに、中身は混沌としていて蓮ッパで小悪魔的。そのギャップがかわいいんだもんね。

けどね~ホリーは飼っている赤毛(茶トラ)の猫を乱暴に扱う、タバコはポイポイ投げ捨てる。あれが頂けなかったですね。本の中では文字だし、キャラクターの個性を表現する為にこういう書き方が出てくるのはマァしょうがないのかな…とは思うんですよ。でもね、映画にする上でこの演出はどうなんだ? と思っちゃいました。

映画だと、より視覚で良くも悪くも"人に影響を与える"って事が多いでしょう? 特にタバコ投げ捨て…当時のニューヨーカー達がこういうスタイルだったんですかね? ちょっとモラル的に疑ってしまったし、赤毛の猫ちゃんが壁に投げつけられるシーンでは過剰反応かもしれないけど「動物虐待!!」と憤慨しそうになりました。しかもラスト、猫を捨てるしさ~!!(けっきょく拾う、拾われるのだけど)嫌い、こういう演出。

ただ映画の中の猫ちゃんは、投げつけられてもブラインドに上手くしがみ付いてたし、人間の肩経由で棚の上に登ったり、非常に芸達者(人間の乱暴な行いに全然懲りてない)で、そこが救われた部分ではあるんですけれどもね。どうやって撮ってんのかな~本当に投げたのかな、床に落っことしたのかな、壁の高い位置にある剥製に乗せられたりもしてた。ちょこりんとお行儀よく乗ってるんだけど。(足がすくんでるのか!?)

1回観たら…もういいや。2度も3度も見る気はしない。

私の感想はそんな感じです。

最後に…本の装丁がかわいかったです。ブルーグレイで色も素敵。たまちゃんと記念に写真を撮ってみました。

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2006年5月23日 (火)

冷静と情熱のあいだ…に!?

Photo_112 。o○。o○゚・*:.。. .。.:*・゜○o。○o。

先週末DVDを3本観た。

その中に「冷静と情熱のあいだ」も。ずっと映画版を観たかったのに、何だかんだと観そびれていた。

小説は出版当時に完読していたけれど…江國さんの文体は読み慣れているので、Rossoの方は難なく読めたし、何度も読み返している。でも、でも、どうしても辻さんのBlu、順正の物語が頭に入っていかないの…。だからどうしてもおぼろげな印象しか残らず…イタリアでの撮影もみてみたいし、じゃあ映像でみてみようかと思っていたのでした。

さて観終わった感想ですが――竹野内豊さんとケリー・チャン以外の配役については全く予備知識がなかったので、(映画の性格設定上の)崇役であるユースケさんはともかく…芽実役が篠原涼子ちゃんだったのは意外だった…(‐д‐) 色っぽい役は合ってますけどね~もうちと芽実は子供っぽい白痴な女優さんのが合ってるんじゃないかな~? 篠原さんだとちと大人っぽすぎる。

【注:以降映画のネタバレになります!!】 ↓  ↓  ↓

まぁ話の経過は小説と映画では描き方、表現の仕方が違ってきてしまうのはしょうがないとして、ロケにお金かかってますね~イタリアの街並みの美しいこと♥♥ イタリア好きっ子にはたまらない。イタリー好きっ子でなくてもたまらないと思いますが、特に感動するのが、ドゥオモのクーポラで二人が再会してる場面の空撮でしょう。なんて美しいシーンなのっ♥ 音楽も美しいしね…それだけで見る価値はあったな。

フィレンツェは街全体が芸術品ですわ。堪能しました。

ケリー・チャンのすばらしいおみ足にも満足満足♪

ラスト、小説では順正がユーロスターに乗る所までしか描かれておらず、二人は新しい100年を生きるために再会できるのだろうけれども…「本当のところはどうよ?どうなのよ?」ともんもんとしている自分がいた。でも映画ではきちんと描かれていて、ようやくホッとできました。映像のいいところはセリフを言わなくても顔の表情で気持ちを伝えられるところですよねぇ~最後の竹野内さんの表情もよかったし、ケリー・チャンの表情もかわいかった。ラストが秀逸。

他に「ティファニーで朝食を」と「風と共に去りぬ」も借りてみた。

「ティファニー」は、私にはちょっと????でした。正直なところ、クソ映画…と、けなす前にカポーティの原作を読んでからにしよう。けなすのはそれからだ。「風と共に~」は前編観終わったところにゃり~ん♪

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2006年5月12日 (金)

パラキス☆立ち読み娘

毎日、1時間以上は歩くようにしている。コースもいろいろ開拓した。

お買物のついでコース、1時間半以上コース、そして古本屋のブック○フコース…ちょうどよい距離に大きい店舗が出来たからさ~ちょいっと寄るのが楽しくて。

最近はブック~コースばかりを巡っている。なぜならパラキスを立ち読みし始めてしまったからだ。もともとご近所物語はリアルタイムで読んでいて、パラキスが続編と言う事を知ったら読みたくなってね…。実果子ちゃんがデザイナーになった後のお話?と思ったら違ったのね。

Paradise kiss (1)  Paradise kiss (2) Paradise kiss (3) Paradise kiss (4) 

妹、実和子ちゃんを含むヤザガク生が再びパワーアップして登場だっ。ヤザガクって聞くとどうしても文化服装~を思い出してしまう。美大受験のために通ってたデッサン教室に、文化服装を受験する男の子がいたからだ。頭はぽわーんとしているんだけど、美形でやたらおしゃれっ子だったな~っと。体の線も細いし。なにより性格が天然でかなりぶっ飛んでいた。芸術家気質というより、アーティスト気質だったというか…だから漫画を読んでいると、その子が学園の中にいる様な気がしてしまう。パワフルなエネルギーを持った生徒達のひとりとして。

立ち読みもかなり恥ずかしいんだけど、自分も高校生くらいに戻ったような気がしてきちゃって、かなりトリップしちゃうんですよね~それでハッと我に返った時がかなり恥ずかしい…。いま4巻を読み終えたところです。5巻で終わりかな?

鬼平も読み終わってしまったし、次に読むものをそろそろ探さないとね。

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2006年5月10日 (水)

狂った計算

平塚の事件ですが――。

死体遺棄…ドライアイス…と聞いて、東野圭吾の“狂った計算”を連想してしまった…。とmixiにも同じ事を書いたんだが…内容を控えめにして記しておこう。
加賀刑事(役名は加賀さんじゃなたはず)→伊東四郎さん
ドライアイスを買う奥さん、奈央子→南果歩さん
で、ドラマになってました。
昼の再放送枠で何気なくボヤァ~と見てて「あれ? どっかで耳にしたストーリー設定だなぁ?」と思って観てたら案の定、原作が“狂った計算”で、特別好きな作品でもないんだけど何となく印象に残っている作品ですにゃ。

ЖЖそして今日の私の 狂った計算ЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖ

Photo_93昨日の晩に鬼平23巻を一気に読んでしまったとという事です。残り24巻は最終巻なので…

しかも24巻、厚さ薄ッ (>Q<) これじゃ今日中に読み終わっちゃうじゃんっ!!

数時間後には虚脱&無気力症候群に陥ってるかもしれない・・・・・・・・( ゚Д゚) ポオォ=

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2006年5月 6日 (土)

あぁ…(ため息)…

Img_8226 鬼平を読み始めて、もう幾年(いくとせ)…いや幾ヶ月(いくかげつ)…。とうとうとうとう、残り3冊となってしまった。なんだか嬉しいような寂しいような…

なので、ページを開くのがちょっと億劫です。一頁めくるたびに「あぁ…あぁ…」と嘆くかもしれません。

アイスを食べる前のウキウキ感と食べた後の「もう無くなっちゃった…ガッカリ」感に似ている…!?

平蔵さんはお役目を退いて病没となっているが最後はどういう形で書かれているのかな~? これ以上、同心や密偵が死ぬのももう見たくないしなぁ…。

読み終わったら無気力症候群になるやもしれぬ…。

次のハマリ物を今から探しておかねばー!!

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2006年4月21日 (金)

どちらかが彼女を殺した【ネタバレあり!!】

下記内容には『どちらかが彼女を殺した』のネタバレが含まれています。未読の方、結末をお知りになりたくない方はスルーしてください。

 ↓   ↓

動機などの説得力が物語上、ちょっと薄いような気もするのですが…。

端的に解釈してみると、加賀刑事が回収した睡眠薬の袋(佳代子が開けたもの)について、開け方が犯人を特定できる材料になると言っている。

(もうだいぶ前に読んだので、細かい表現を忘れてしまったのですが、この時点で園子も佳代子も左利きという事が明らかになっていたハズ、又はその事が匂わされる表現があったような??)

その事から、加賀さんが“回収した袋”と“園子の遺体のそばに落ちていた袋”の開け方は、異なっていたという事になるとと推測されます。

どちらも左利きの人の開け方になっているとすれば、それは全部園子が自殺する為に開封したもので、左利きの犯人が開けた為だ…ということは指紋等が出てこない限り、説得力のある物証だと言えないので。

よって犯人は右利きの人間だと思います。

ちょっと説明的な表現すぎるので好きじゃないんですが、
最後の方で「犯人が絶叫した、犯人でない方も悲鳴をあげた」という一文が出てきますよね~

絶叫=男の発するもの
悲鳴=女の発するもの

といったところでしょうか…(^^;

どちらにしても、こっちの方は犯人が分かったところで残るこのモヤモヤ感は何だろう?
個人的には『私が彼を殺した』の方が、動機→犯行状況→最終的な決定打 という意味では、説得力もあるしスッキリしてて好きだな。それぞれのキャラに感情移入もできるしね~

どちらかが彼女を殺した Book どちらかが彼女を殺した

著者:東野 圭吾
販売元:講談社
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※以前、別の場所で載せていたネタバレ日記を編集してこちらに再掲載しました※

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私が彼を殺した【ネタバレあり!!】

下記内容には『私が彼を殺した』のネタバレが含まれています。小説未読の方、知りたくない方はスルーしてくださいね★

 ↓   ↓

穂高氏の持ち物とまったく同じものを揃いで前妻が持っていたという記述が出て来ると思います。
と言う事はピルケースもふたつあったということです。

最後、加賀刑事の言っているピルケースに身元不明者の指紋が付いていた…というセリフは、持ち主の指紋、つまり穂高氏じゃなければ前妻の指紋(前妻の使っていたピルケース)という事になりますよね?

そこでその前妻の持物を持ち出せた人物と言うのは誰か?

途中、穂高氏が美和子と結婚するにあたり、家に残っていた前妻の荷物をある人の元へ送った…という記述があると思うんですけれども…

と言う事は?

「犯人は●●だ!」と、私は推理しましたが……。

私が彼を殺した Book 私が彼を殺した

著者:東野 圭吾
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※以前、別の場所で載せていたネタバレ日記を編集してこちらに再掲載しました※

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2006年3月21日 (火)

鬼平犯科☆日記

時代劇は特に触手は動かなかったのに…最近、鬼平犯科帳にはまっている。

昔、短大生の頃だったと思うのですがTBSラジオドラマで“鬼平犯科帳”をやっていて、聞くともなしに聞いていたら「あ、なんかおもしろいじゃん」と毎週、何気に聴くのが楽しみになっていた。

そしたら最近、夫が図書館で“鬼平犯科帳”の文庫本を借りてくるようになって。懐かし~いと思ってページをパラパラめくっていたら…私の方がはまっちゃったよ! いまや焼酎お湯割りと共に枕もとの必需品になっています。

テレビシリーズは見たことないんですけど、いや~コレは原作自体がすばらしいんですね! おもしろい! 江戸の町とそこに暮らす人々の様子、草木や花で感じる季節、何気ない描写が、みずみずしく伝わってきて、読んでいて楽しくなってきてしまう。

そしてなんといっても当時の食べ物たち…

鯉の飴炊き、軍鶏鍋、豆腐の田楽、よく冷えた蜜がけの白玉…とかね。

まず目で愛でて、口で味わう。夕餉のよいかおりがこちらにも漂ってくるようで、食欲をそそられてしまいます。

人物の描写もいいですよね。なんと言っても主人公、長谷川平蔵が魅力的です。情に厚くてユーモアも解し、懐が深い。正義感もあるけれど画一的ではない、いわゆる元不良(ワル)…剣術も優れているし。

理想の男性は? って聞かれたら、多分中居くん(スマップの)を差し置いて、長谷川平蔵!って答えそう。

当然、まわりの人物像も個性的豊か。平蔵の親友、左馬之助の無骨な純粋さとか、間抜な部下、兎忠さんこと木村忠吾とか…盗賊も外道なのからおっちょこちょいな奴から、真の盗賊など魅力的な人物ばかりです。

酒に酔うた平蔵と兎忠さんが、野ッ原で昼寝をするシーンが好きだったな。青空の下で草の匂いを嗅ぎながら、うたた寝できたら気持ちがいいでしょうね~

それがし、ちかごろは言葉の使い方までもが江戸調になってきているようでござる。

池波正太郎先生の作品で、鬼平以外にもお勧めってないでしょうか? よかったら誰か教えてくださいませ~

とりあえずは…あっしはコレ↓が欲しいです。

鬼平犯科帳を歩く―彩色江戸名所図会50点収録 鬼平犯科帳を歩く―彩色江戸名所図会50点収録

著者:西尾 忠久
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2006年3月11日 (土)

東野圭吾フェチ☆

読書はもともと嫌いじゃないんですけど、10代の頃は好きな作家は特にいなかった。普通に恋愛物やら現代作家やら、誰もが知っている作品(「雪国」とかさ)そつないものを読むくらいで…趣味は読書です! と胸張って言うほどでもなかった。多重人格物がはやった時期にはその傾向のものにハマって読んだりしたけれど。

でも、色々と雑多に読んでいると…作家さんの文体のリズムが自分の呼吸に合って楽に読める人と、呼んでいると息が苦しくなってくる人がいる事に気がついた。

息が合わないと、頭に文章が全ッ然はいっていかなくて、おんなじ行を目で追っていたり、読み進めてても「ん?なになに?この人物はなんだっけ?」ってページの途中で何度も何度も読み返したりして結局読み終わらないという現象が起きる。うちの夫に聞いたら、やっぱり「そうそう」といっていた。みんなもそうかしら?そういうことってありません?人によってジャンルの得手不得手は違うのでしょうけど。

私の場合、「冷静と情熱のあいだ」を読んだ時、江國香織さんバージョンはすいすい読めるのにBluバージョンはじぇんじぇん頭に入っていかなかったですね~ 読み終わるのに江國さんの3倍はかかったぜよ。辻さんごめんね。早くミポリンを日本に返してね。

あっ前ふり長ゲェ~

とどのつまり私の趣味は読書どぅあ! といばって書くようになったのは“東野圭吾さん”との出会いでした。

むかし僕が死んだ家 むかし僕が死んだ家。

古本屋でまずこのタイトルを見つけたときに「ん?なんじゃこりゃ?」と思って買って帰ったのが最初でした。読み始めてもっと「なんじゃこりゃ~!!」だったよ。おもしろくてどんどん読み進めちゃって、気がついたら夜中の2時! とうとう読破しちまっただよ。次の日休みで良かった~

もうね~これはね~伏線の張り方がぜつみょ~なんですよ。大体推理小説って、「あ、コイツ怪しい…」とか引っかかる箇所があるでしょ?ミスリードだとしても、何となく「怪しい…」という箇所があるでしょ?

でもね…これはね…さらっと読んじゃったところが意外な伏線だったりしてね…読み終わったとき背中がぞわぞわ寒かったよ。

この人、上手いな~と思ってそれからいっきに東野作品読みまくりだね。はまったはまった。そして本当に上手いな~と思った。ジャンルも多岐だし…その割りどの子(作品)にもちゃんと自分の色が出ている。犯人が最後まで解らないで終わるものもあるし、実験的でおもしろい…父親にも友達に勧めまくりましたよ。

熱く語ってしまいましたが…ここでも東野さんおもろいから読んでみアピールをしてみた。最近は映画化やドラマ化が増えてしまい…ちょっと悔しいぃ!! インディーズバンドがメジャーになると何かやだな~っていうファン心理がわかる気がしている今日この頃。

眠りの森 推理小説苦手な人にも、女の子にもおすすめなのがこれ…華麗なバレエの世界が事件に巻き込まれてゆきます…

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